2025年に開催される大阪・関西万博が目前に迫る中、警備業務の人手不足とそれに伴う費用高騰が大きな課題となっています。
警備員の確保競争が激化し、一部では時給2500円という破格の条件が提示されるなど、雇用環境が急激に変化しています。
しかし、すべての企業が高時給を提示できるわけではなく、各社はさまざまな対応策を模索しています。
本記事では、警備業界の現状と、高騰する費用への対応策について詳しく見ていきます。
万博警備業務の現状

警備員の配置と業務内容
大阪・関西万博では、入場ゲートの手荷物検査や会場内の混雑警備など、約2000人の警備員が配置される予定です。
しかし、警備業界全体の人手不足が深刻化しており、全国の警備員の有効求人倍率は7.30倍、大阪では6.78倍と非常に高い水準に達しています。
高騰する時給と各企業の対応
このような状況を受け、一部の警備会社は時給2500円という破格の条件を提示しています。
この金額は、関西圏の警備業の平均時給1230円の約2倍に相当し、業界内でも異例の高待遇です。
警備員の確保が困難な中、企業は魅力的な条件を提示することで人材を確保しようとしています。
もっとも、競争激化に合わせて全ての企業が時給を上げられるわけではありません。
万博で警備業務を請け負うイオンディライトセキュリティ(大阪市中央区)が提示する時給は1200~1500円と、他社と比較して控えめな水準にとどまっています。
「採算を考えれば、これ以上出せない」と担当者は説明しながらも、日当の支給や万博後の雇用継続をアピールし、採用活動を続けています。
採用競争の過熱と影響

高待遇の提示と求職者の動向
人手不足を背景に、就職面接会では万博会場警備業務を請け負う企業が高額な時給を提示し、多くの求職者が集まりました。
特に短期間で安定した収入を得たいと考える労働者にとって、この高待遇は大きな魅力となっています。
他業種への影響
警備業界の人材確保競争は、万博関連の業務にとどまりません。
例えば、飲食業界でも影響が広がっており、ある企業では時給1900円で250人を採用する計画を立てています。
こうした状況は、万博が労働市場に与える影響の大きさを物語っています。
高騰する費用への対応策

企業のコスト削減努力
万博警備を請け負う企業の中には、時給の引き上げではなく、シフト管理の最適化や研修制度の強化によって人材を確保しようとする動きもあります。
これにより、一人当たりの労働生産性を向上させ、コストの増加を抑える狙いがあります。
技術活用による警備の効率化
一部の企業では、AI監視システムや顔認証技術を導入し、警備員の負担を軽減する取り組みを進めています。
これにより、少ない人員でも効率的な警備を実施し、全体の人件費を抑えることが可能になります。
行政と業界の連携強化
警備業界団体や行政機関も、企業の負担軽減を図るための支援策を検討しています。
例えば、短期間の雇用促進を目的とした補助金の支給や、警備員の育成支援プログラムの拡充などが挙げられます。
まとめ
- 2025年大阪・関西万博の警備業務で深刻な人手不足が発生しています。
- 警備員の有効求人倍率が高く、一部では時給2500円が提示されています。
- すべての企業が時給を上げられるわけではなく、各社が対応策を模索しています。
- シフト管理の最適化やAI技術の導入が、費用高騰への対策として注目されています。
- 行政や業界団体の支援策が、警備業務の安定化に向けた鍵となります。
- 万博後の労働市場の動向が、今後の経済成長に影響を与える可能性があります。
この状況は、日本の労働市場における人手不足の深刻さを反映しており、特に警備業界において顕著に表れています。
万博という大規模イベントを控え、企業や行政は人材確保とコスト管理の両面から適切な対応を迫られています。