マクドナルドと吉野家「おまけ商法」の明暗と転売問題

マクドナルドと吉野家のおまけ商法の対比イメージ(ポケモンカードとアニメフィギュア)

マクドナルドと吉野家の「おまけ商法」に対する転売ヤーの反応と、それに対する企業の対応が話題になっています。

8月にマクドナルドがハッピーセットにポケモンカードを付けたところ、転売目的での購入が殺到し、子どもたちが買えない事態に発展。一方で吉野家は冷静な対策を講じ、トラブルを回避しました。

なぜ両社に明暗が分かれたのか。あなたも気になりませんか?

この記事の要点
  • マクドナルドのハッピーセットが転売ヤーに狙われ騒動に
  • 吉野家は提供方法に工夫を凝らし、混乱を回避
  • SNSではマクドナルドの対応に批判の声も
  • 「おまけ商法」におけるリスク管理の重要性が浮き彫りに
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目次

マクドナルドのポケモンカードが即日完売

日本マクドナルドは2025年8月9〜11日に、ハッピーセットにポケモンカードを付けるキャンペーンを実施しました。カードは限定ピカチュウ1枚+ランダム1枚の計2枚。全6種にマクドナルドのロゴが入っており、メルカリでは1枚1000円以上で取引されるなど高騰。

販売初日で完売となり、店舗には大行列。購入者の中には食事を放置してカードだけ持ち帰るケースもあり、店舗運営にも支障が出ました。

吉野家は時間差戦略で転売防止

一方、吉野家では人気アニメとのコラボフィギュアを景品に設定しつつ、「時間差提供」や「特定メニュー限定」など、転売目的での大量購入を防ぐ工夫を施しました。その結果、混乱は起きず、本来のターゲットであるファンや家族層に商品が届きやすい形となりました。

過去にも繰り返されてきた「おまけ商法」騒動

過去にもマクドナルドでは、ミニオンズやトミカのハッピーセットで同様の騒動が起きており、問題の根深さがうかがえます。ポケモンカードに至っては、玩具市場全体の約3割(2024年時点で3000億円規模)を占める巨大市場。投資やマネーロンダリング目的の海外流通も存在するとされており、大人の思惑が絡む危うさもあります。

現場では何が起きていたのか

実際の現場では、モバイルオーダーで一度に複数注文し、受け取りに来ない“空注文”が横行。行列に並び直す、店舗をはしごするなどの行動が確認され、従業員の対応負荷が急増しました。

企業としての対応力に差が出た

マクドナルドは最初5セットまでとした購入制限を、後から3セットに変更。しかしモバイルオーダーに制限がなかったため、転売ヤーの動きを抑えるには至りませんでした。

吉野家は、提供方法そのものに制限を設けたことで、表面上の購入制限以上の効果を発揮。販売戦略の緻密さが評価されました。

SNSではマクドナルド批判の声も

SNSでは「子どもが泣いた」「大人がカードのために買い占めるのは異常」といった声が続出。一方で「企業として売上が目的なら当然」「むしろ大人のための仕様」と擁護する意見もあり、議論が割れました。

今後の販促キャンペーンに求められる配慮

今回の件から見えるのは、“人気コンテンツとのコラボ”を実施する際の慎重な対応の必要性。特に子どもをターゲットとする商品では、ファン層や家庭への影響を考慮した設計が不可欠です。企業の倫理観やブランドイメージの持続性が問われる局面とも言えるでしょう。

FAQ:マクドナルドと吉野家の「おまけ商法」

Q. なぜマクドナルドだけが転売ヤーの標的になったの?
A. ポケモンカードという高額転売可能なアイテムが景品だったためです。
Q. 吉野家の対応はどう違った?
A. 提供時間を分散し、購入を1人あたり1個までに制限するなど転売防止策を講じました。
Q. 今後はどういった対策が求められる?
A. モバイル注文への制限や、子ども連れ限定など、販売対象を明確にする対応が有効と考えられます。

まとめ:おまけ商法に問われる企業の姿勢

今回のマクドナルドと吉野家の事例は、同じ「おまけ商法」でありながら、対応の巧拙でブランドイメージに大きな差が出ることを示しました。

ファンを喜ばせつつも、過剰な商業主義にならないバランスが求められています。企業にとっては“売れればいい”だけでは済まされない時代。顧客体験と信頼を重視した販促施策が、これからのスタンダードとなるかもしれません。

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