田久保元市長の“叩かれてお互い大変”投稿に批判殺到｜SNSが問う政治家の説明責任と距離感

投稿の概要と発言が炎上した経緯

田久保元市長は11月10日、自身のInstagramにて「叩かれてお互い大変」と投稿。
写真には、伊東市議選で当選した片桐基至市議との笑顔のツーショットが添えられていました。

問題は、この片桐氏にも「パイロット経歴詐称疑惑」が浮上していたこと。 結果的に「疑惑を抱える二人が励まし合う構図」と受け取られ、火がつきました。

市民やSNSユーザーの反応

SNS上では、投稿直後から批判コメントが殺到。 「被害者ぶっている」「公人としての自覚が足りない」といった意見が目立ちました。

一方で、「叩かれすぎて気の毒」「人間味があっていい」という共感の声もわずかに見られ、社会の分断構造を映す形にもなりました。

背景にある「学歴詐称」問題と信頼の失墜

田久保氏は、学歴を東京大学と公表していたが実際は異なる経歴であったと報じられ、不信任決議を2度受けて辞職。 この件が、市民の信頼を大きく損ねました。

その直後に「叩かれてお互い大変」と発言したことが、「反省よりも自己擁護」と受け取られたのです。

片桐市議の経歴疑惑と“同調発信”の問題

片桐市議は元航空自衛官を名乗り「パイロット経験者」として選挙戦を展開しましたが、後に「訓練過程で離脱した」と説明。 この経歴説明が“詐称ではないか”と批判されていました。

田久保氏の投稿は、こうした状況下で「共感し合う姿勢」を示したため、世論の反発を招いた格好です。

過去の発言と“軽率投稿”の共通点

田久保氏は、以前にもメディア対応後に「お腹が空きましたー」と投稿して炎上した前例があります。 一連の投稿には「感情の共有が優先され、説明責任が後回しになる傾向」が見られます。

SNSにおける政治家の発信は、「言葉の軽さ」よりも「誠実さ」が求められる時代です。

専門家が語る政治家SNS発信のリスク

政治広報の専門家は、「SNSは市民と直接つながる一方、文脈の切り取りや誤解の拡散リスクが高い」と指摘します。

感情的な投稿は、たとえ真意が違っても「被害者意識」と受け取られやすく、政治的信頼を失うきっかけにもなります。 発信のたびに“公共性”を意識する姿勢が求められます。

ネット社会が映す「政治倫理」と世論の変化

SNSの発展により、有権者は政治家の一挙手一投足をリアルタイムで観察できるようになりました。 その結果、「説明よりも感情で発信する政治家」への不信感が強まっています。

今回の炎上は、政治倫理が“オンライン上でも問われる時代”を象徴しています。